祖父との思い出

12年前の3月11日

頑固でいつも怖い顔をしていた祖父の葬儀の日は、日本中が慌てふためいていました


酒とタバコが好きだった祖父は肺を悪くし、長い入院生活の末、病院で息を引き取りました


私がまだ幼稚園児だったとき、

あぐらをかいて新聞を読んでいる祖父の膝に無理やり座り、読めもしない新聞を指さしては

「これはなに?」「なんてよむの?」「それってどーゆーいみ?」「なんで?なんで?」

と質問攻めにしていました


祖父は嫌な顔一つせず、私のどうしようもない質問に答えてくれていたのを覚えています


私は自分の知らない世界が遠くへ広がっているのだな、と小さいながらに感じていました


先日、そんな祖父の13回忌を家族だけでとり行いました


ひさしぶりの実家でふと気になり父に

なぜこの遺影にしたのか、聞くと


祖父の遺影は幼い私を抱いているときの写真


一番おだやかな顔をしているからこれにした、と


職人気質で頑固者で怖い祖父でしたが、膝に乗ったときのゴツゴツとした足と背中で感じたあたたかさは今でも忘れません


自分に子どもができたら、膝にのせて飽きるまで新聞や本を読んであげようとひそかに心に決めています

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